4年後に向けて

夢のような2週間でした。西野監督と日本代表のみなさん本当にありがとう。

替えが効かないと思われていた遠藤の穴を柴崎が埋め、さらに本田をサブに回したことで、ザックジャパンが進化した、そんな印象を受けるワールドカップでした。西野監督は解任ブーストを最大限に活用しチームをまとめあげ、ザックとハリルのいいとこどりをして、持ちうる手駒の中で最高の結果を出したと言えるでしょう。

ここから先は、4年後のベスト8、そしていつか日本代表がワールドカップで優勝するためのお話です。大きく分けて、選手の輸出、GKの育成、監督選びの3つです。

まず選手の輸出について。日本サッカーが上を目指すためには、とにかく選手を輸出しなければいけません。今回は昌子ががんばりましたが、基本的にはやはり、強いリーグの強いチームでレギュラー勝ち取ってる人が別格です。やはりブンデスリーガが一番日本人が活躍しやすいと思うので、ドイツのスカウトが見ている試合にどんどん日本人を出させたいところです。ドイツのU-23と日本のA代表でもいいから親善試合とか組んでほしいですね、無理かな笑
そういう意味で、ぶっちゃけ一番貢献度が大きいのはダゾーンかなーとか思ったりします。ドイツにいてもチャンネル回せばJリーグやってるわけですから。

次にGKの育成。楢崎と川口がいて、日本はGK大国だと思っていた、そんな時期もありました。今やJリーグは韓国人GKに蹂躙され、消去法で川島しかいない惨状。セレッソのキム・ジンヒョンなんかは素晴らしいGKだと思っているのですが、今回のワールドカップでは3番手だったようですね。彼より上が2人もいるのか。なんで韓国はいいGKがどんどん出てくるんだろう、うらやましい限りです。東口、中村ねぇ・・・パラグアイ戦見る限りだとどんぐりです。GKはもともと人数が少ないわけですから、イタリアとかドイツでもない限りは、どこの国もたまに現れるSGGK以外はしょぼかったりします。アルゼンチン史上最高のGKって誰なんだろう。GKは一番勝敗に直結するポジションなんですから、もっと人気があったり給料がバカ高くてもいいと思うのですが。例えば高校まで野球をやっていたけどイマイチ活躍しきれなかったフィジカルエリートを、GKとしてスカウトして鍛えたりするのはどうでしょうか。フィールドプレイヤーは足元の技術が必要なんで難しいですが、GKなら・・・

最後に、今さらザックジャパンとか言い出すように、僕はザックが日本代表史上最高の監督だったと思っています。ちなみに次はトルシエ、特にアジアカップ優勝した時の。たった3試合、ブラジルで結果が出なかっただけで、アウェーで真っ向勝負してオランダに引き分けてベルギーに勝ったザックを解任し、アギーレ、ハリルと2回も後任選びに失敗した田嶋さんとやらの責任はキッチリ追及したいところです。次の監督選ぶ前に自分の責任とって辞任してくれませんかねえ?運よくベスト16になったから結果オーライなんていう甘い話じゃないですよ?
例え親善試合であっても、強豪に勝ったりすれば注目されるわけなので、選手の海外移籍につながります。もともとオフェンスにセンスのある選手をA代表で活躍させて海外移籍、そしてディフェンスもうまくなるという香川や乾みたいなパターンか、海外のエースプレイヤーを完封して海外移籍、そしてオフェンスもうまくなるという長友(そして願わくば昌子もそれに続く)みたいなパターンをもっと増やしてほしいですね。そういうタスクをこなせる監督を選んでほしいですね。

まずは来年行われるアジアカップに向けて、田嶋さんに辞めていただき、ブンデスリーガのスカウトにアピールできるようなサッカーをしてくれる監督を招聘し、GKは・・・すぐには無理かな。カタールへの布石としてもらいたいです。

がんばれニッポン!

有給取って自腹で深センに行ってきた

あっという間にひと月が経とうとしていますが、11月に中国の深センに行ってきました。深センは位置的には香港のお隣、ハードウェアのシリコンバレーと呼ばれている都市で、ざっくり言えば10年前にシリコンバレーでソフトウェアのベンチャー企業が百花繚乱してたのと同じことが、ハードウェアの分野で起こっていると思えばいいと思います。

シリコンバレーと違いそうだなと思ったことはまずその規模で、サンフランシスコが周囲含めた都市圏合わせても500万人程度しかいないのが、深センだとすでに1500万人、しかもまだまだ爆増中です。たった数年で地下鉄の路線が倍増していたりしますし、路線図の範囲がざっと立川あたりまで含めた東京全域分くらいあってしかも全部平野なのでガッツリ人口詰め込めそうです。

プログラマだけで完結できてしまうソフトウェアと違って、ハードウェアは工場や流通なんかも必要なので、携わる人口がめちゃめちゃ多く広い土地も必要です。同じ言語を話せる人間を1か所に1500万人集める、という物理的なハードルだけ考えても、第二の深センはなかなか作れなさそうな気がします。

さて、深センはもともと、日本や香港、台湾などの下請け工場として発達していきたそうですが、今ではその枠を大きく飛び越えて、ハードウェアスタートアップがたくさん出てきて、メイカーズムーブメントと呼ばれています。今まではハードウェアというと専門的な知識や技術がないと作れなかったものが、(ある程度)素人でも、パーツを組み合わせて作れるようになり、それがビッグビジネスにつながる可能性が出てきたという変化です。(それが深センで起こるまでの過程なんかは藤岡先生の本が詳しい)

ただ誰にでも作れるようになったというだけでは日曜大工や料理と大差ありませんし、専門家にしか作れないのであれば白物家電と変わりません。ニコ動とかコミケとか小説家になろうみたいなところで人気が出た人が一念発起して起業したら、世界的な大企業になっちゃった、みたいなルートが確立されたってことですね。(実際は超大変だけどそのあたりは高須先生の本が詳しい)

クオリティはさておき、自分でハードウェアプロダクトを作る人を、企業のメーカーと区別してメイカーと呼んでいるのだけれど、大なり小なり、人間みんなメイカーだと思うんですよね。僕だって小さいころはずっとLEGOで遊んでたし、プラモだって作ってた。最初は説明書通りに組み立てるけど、それができたら次は道を外れたくなるし、最終的には自分で完全にオリジナルの何かを作りたくなる。心の中に「俺の考えた最強の○○」みたいなものがある。

でも、大人になっていざ何か作ってみようって思うと一気にハードルが上がるんですよね。自分が思いついて役に立つものなんてたいてい買えちゃうし、役に立たないけど作ってみたいものなんてもっとない、それがたぶん普通。

ソフトウェアの世界にはHelloWorldという、何していいかわからなかったらまずこれをやってみましょうってのがあるんだけれど、メイカーのHelloWorldは何になるんだろう。それをやり終えたらまた次の記事を書きたいと思います。

今はまだ仕事にダイレクトにつながるわけじゃないので、観察という意味で自腹で行ってきましたが、いつか仕事につながって、今度は出張として再訪できたらいいなあ笑

WeChat使ってみてどうだったとかはGoogle先生の方がきっと詳しいです。もっと深センについて詳しく&正確に知りたい人は、

ニコ技深セン観察会

高須先生のメイカーズのエコシステム 新しいモノづくりがとまらない

藤岡先生の「ハードウェアのシリコンバレー深セン」に学ぶこれからの製造のトレンドとエコシステム

を読むと詳しく書いてあります笑

おせちとかいう老害

おせちって何がおいしいんだろう。普通に考えて、あんな冷めきった前提のものがおいしいわけがない。昔はおいしかったのかもしれない、普段食べるものと比較したら。でも高度経済成長を経て、普段の食べ物は飛躍的においしくなって、なにも進歩しなかったおせちは相対的にまずくなった。今じゃもう、グルーポンまで参戦するような、ただの商売道具に成り下がってる。

打倒おせち

新年を祝う。普段と違うものを食べる。そういう目的の手段だったはずおせちは、目的そのものとなって食卓でふんぞり返っている。1年に1度だけとはいえ、これだけの市場規模がありながら、何一つとして代替手段が出てこないのはもったいない。恵方巻きとか言い出すくらい商魂たくましいコンビニ業界さん、なんとかしてくれませんかねえ?

せっかくお正月なんだから、おいしいものが食べたいんですけど。