RPGでは、アイテムの値段は世界中どの店でも共通であることがほとんど。でもドラクエ4のトルネコ編では、一時的ではあるもののとなり合った2つの町で武器の値段が大きく違っていて、あちらの町で買った武器をこちらの町で売るという簡単な手法で、お金を儲けることができる。言いかえると、アイテムを運ぶことがお金になる。
これを現実世界に置き換えてみる。例えば日本国内で考えれば、普通の商品は十分に効率化されていて、ある2点間の価格差は、運ぶコストより小さい。つまり、普通にやっていたら商売にならない。そういう意味で、現実の世界は、トルネコの状況よりも、標準的なRPGに近い。
でもなんでも効率化できるわけではない。例えばスキルや知識のように、簡単には運べないものだと事情が違う。人を媒体として運ばなければいけないこの商品は、ある業界では、業界内で底辺に属するような人でも当たり前に持っているほど安価なのに、となりの業界では重宝されるといったことがある。言いかえると、スキルを運ぶことがお金になる。
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