生物らしさとは何か

Bio-likeness-生命の片鱗-という展示会に行ってきました。そこで見た、「Cyclops」というロボットの話です。

僕の中で、ロボットと対比させる時の生物らしさとは、「無駄」でした。ロボットは効率化を追求するため、無駄な動きをしない。それに対して生き物は、じっと動かないでいることができません。絶えず無駄な動きをしていることが、ロボットを生きているように見せる一つの要素だと思っていました。

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昨日ソフトバンクショップで見たpepperというロボットはその点、とても無駄な動きの多いロボットでした。いかにも人間味があるはずなのですが、しかしこれが、まったく生きているように見えないのです。まぁ、このロボットの本質はコミュニケーションとかの部分にあるんだと思うので、そんなところを突っ込まれても・・・という感じでしょうが、とにかく全然自然じゃない。(写真の引用元)

 

 

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そこで、Cyclopsですよ。言ってみればこいつは、背骨と筋肉しかない。人間を構成する要素としては、pepperよりも全然足りていないはずなんです。なのになんだこの圧倒的な迫力は。

つまり、ロボットを生き物らしく見せるには、骨格が必要だったんです。pepperにはきっと、背骨がなかった。表面が体そのものを支えてしまっている不自然さが、ロボットらしさにつながってしまったんだと思います。もしかしたら、昆虫っぽい、となら言えるかもしれません。(写真の引用元)

 

 

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人間の目は影に対して異常に敏感で、デッサンやCGでも、不自然な形の影を正確に見抜くそうです。それと同様に、きっと人間の目は骨格に対しても鋭い感覚を持っていて、生き物のような形をしたロボットにも違和感を与えるんだと思います。

表面だけでできているpepperではなく、骨の通ったCyclopsのような人間になりたいものですね。