データから見る錦織vsチリッチ

とても見ていてつらい試合で、こんな記事書くのも楽しくはないですが・・・

チリッチの強力なサーブ

気分が乗らないので一応さらっと。今回は、チリッチと同じビッグサーバータイプのラオニッチとワウリンカと比較していきます。確かにチリッチの1stサーブは強力で、錦織は17本のエースを奪われましたが、実はベスト8で当たっているラオニッチはさらにすごいビッグサーバーで、錦織は35本のエースを奪われています(※そっちは5セットでゲーム数が全然違う)

指標(vs錦織) チリッチ ラオニッチ ワウリンカ
エース 17 35 18
1stサーブin 45/86 (52 %) 106/192 (55 %) 97/174 (56 %)
1stサーブwon 36/45 (80 %) 87/106 (82 %) 81/97 (84 %)
2ndサーブwon 25/41 (61 %) 40/86 (47 %) 39/77 (51 %)

チリッチは1stサーブで80%のポイント率ですが、これはジョコビッチ戦でも同じ数字で、ワウリンカとラオニッチはもっと高い。問題は、2ndサーブの61%のポイント率でした。2ndで61%ってのは驚異的です。1stサーブの成功率が52%と低めですが、2ndでこれだけポイントできれば1stもリスクとれますね。準決勝のジョコビッチは37%でしたから、いかに錦織のリターンがうまくいかなかったかがわかります。

生かせなかったブレイクポイント

テニスはサービス側がとても有利なゲームで、それはこの試合で錦織が1度しかチリッチのサーブを破れなかったことからもわかるのですが、チャンスは意外と多くありました。

指標 チリッチ 錦織(チリッチ戦) ラオニッチ戦 ワウリンカ戦
ブレイクポイント 5/11 (45 %) 1/9 (11 %) 5/19 (26 %) 3/10 (30 %)

錦織には9回のブレイクチャンスがありましたが、そのうち1回しかブレイクできませんでした。ブレイクチャンスにチリッチの1stサーブがバシバシ決まっていくのは萎えましたね・・・これが3回ブレイクできたとなれば、チリッチにも相当プレッシャーがかかったと思うのですが・・・正直、ここに関しては運もあると思います。無念。

ラリーでも勝てなかった

ジョコビッチ戦で59%だった4-9本のラリーでのポイント率は、この試合では49%でした。ラリーでも勝てなかったことになります。サーブで押されて分の悪い勝負になったのもありますが、チリッチの強打に対応できませんでしたね。サーブを拾うために錦織はベースラインよりも結構下がってリターンしていましたから、リターンを拾えていたとしても守勢に回ってしまうのは仕方ありません。

話が違うじゃねーか!

チリッチはランキングも錦織より下だし、こんな強いなんて聞いてないぞ!みたいな感じですが、こういうビッグサーバーは、乗せれば強いけど、調子悪いと格下にコロッと負けたりするから成績が安定しません。テニスはトーナメントですから、こういう選手はランキング伸ばしにくいんでしょうね。クレーが苦手な傾向になりますし。ちょっと時間ないのでここらで終わりにしますが、錦織はまだまだ強くなってくれるはず。次の全豪は来年の1月です。楽しみにしましょう!